営業活動の序章:営業活動は商売の入口です

営業活動の序章:営業活動は商売の入口です

営業活動が上手くいかなければ、会社は続けられません

これは当たり前のことです。しかし、このことを肝に命じている社長は意外に少ないようです。売上が低迷しても「今まで通り何とかなるさ」と思っているうちに、又営業を叱咤して手を拱いているうちにジリ貧になっていきます。営業活動は最重要な経営課題として社長自身が取り組まなけれななりません。

どんなに素晴らしい製品でも、中小企業にとって売ることは難しい

どんなに優れた製品でも、役立つ便利な製品でも、売りに行って「良い製品ですね。」とは言ってくれるのですが、必ず「導入実績は?」と聞かれて買ってくれません。理由は明快、彼らはブランドのない会社からはなかなか買ってくれないのです。特に大企業や官公庁は中小企業の相手をしてくれません。営業活動はこのハードルを如何に突破するかから始まります。

売れる製品は顧客に役立つ製品

どんなに良い製品でも、売れなければ意味はありません。売れないのは技術者が思う良い製品と顧客が欲しい製品が違うからです。良い製品は機能や性能ではなく、顧客の悩みを解決してくれる製品です。

ビジネスを成功させるには顧客中心の会社運営が求められます

先ず、営業活動を中心に会社運営することが肝要です。営業活動を中心にすることは顧客視点で会社運営をすることを意味します。具体的には案件商談をどのように受注するかを中心に会社運営していきます。

売れない理由は何か?売上アップするにはどうしたらよいか?

「営業が弱いから売れない」と営業を売れない理由にしている社長が多いですが、実際の売れない理由は次のようなことです。

  1. マーケティング戦略がない
  2. 売るもの(商品サービス)がハッキリしていない
  3. 製品原価がハッキリせず提供価格が曖昧である
  4. 営業戦略・営業施策・販売計画がない
  5. 売るための準備(販売体制・販促資料・集客プロモーション)ができていない
  6. 営業が訓練されていない
  7. 営業マネジメント手法と営業マネジメント体制がない
  8. 商談管理手法などで営業状況が見えるようになっていない
  9. 営業をバックアップする体制がなく、会社の風土が営業を軽く見ている

など。

営業スキル強化で売上アップできる会社は、営業体制ができている会社です。営業活動は社長自身が思っているより範囲が広くて奥深いものなのです。

「営業活動の見える化共有」が営業力強化の大きな肝となります。

営業活動をタイムリーに把握することは簡単なようでとても難しいことです。営業は自分の商談状況を言いたくないのが人情です。一度報告すれば、「上司からどうなっているか」と度々聞かれ、自分の首を締めることになるからです。

しかし、予算実績を組織横断的に見える化共有することが営業活動を円滑にしし、会社全体での営業力強化と全社で予算達成に取り組む社風を育て、受注売上入金のブレが少なくなり、予想損益・資金繰りが見えるようになります。

営業活動の見える化共有を実践することは営業マネジメントの大きな課題です。

中小企業での営業人材の確保と育成は頭が痛い

できる営業とは言わなくても、まともな営業もなかなか育てられない。特に提案営業を求める会社は仕事の役割が大きく深刻です。営業は無から有を産む仕事で、人を相手する不確実な仕事ですから、技術系出身の社長には理解できにくいのです。

私がアッと思う営業は今までに少数ですし、大企業から営業幹部を採用しても上手くいくことが少ないです。それは水が違うこと、会社ブランド・守備範囲・スタッフィング・予算・時間軸の違い等が大きな原因なのです。ですので、適材適所で営業として社内人材を登用育成できるかがポイントです。

私自身、創業当時は実績もブランドもない会社で大手企業を相手に営業活動をしながら市場を切り開いて行きました。営業マーケティングを専門にしている私ですら、当時は直面する様々な問題を手探りで対応していました。私の営業活動の実戦経験が悩みを抱えている社長の皆様に何らかなヒントになれば幸いです。