私の経験では中小企業は「創業期」「立上期」「足踏み期」「成長期」「飛躍期」と発展していきます。会社は成長ステージごとに違う経営課題に対応するようになります。
今、あなたの会社が「どの成長ステージにいるのか」を認識することは重要です。それは成長ステージごとにやらなければならないことが違うからです。特に「足踏み期」は会社が成長するかどうかの分岐点で今までのやり方を変えないと「足踏み期」から抜けられません。
創業期:思い切って踏み出す
夢を抱きながら、右も左もわからないが、思いきって断崖から飛び下り、勇気ある一歩を踏み出します。考え抜いた事業計画を実現するために、社長と少数のメンバーは売上をあげて経営を軌道に乗せるべく必死に頑張ります。
立上げ期:損益分岐点を越える
創業期と比べだいぶ会社らしくなり、徐々に売上も上がり損益分岐点をクリアできるようになってきます。しかし、一寸油断して気を抜くと売上が減少してしまいます。売上を上げるべく必死に頑張っている段階です。このころから、社長は人事で悩まされます。
足踏み期:人を育て組織を作る
社長以下創業スタッフが独楽鼠のように働いても、何か経営が頭打ちで、踊り場で足踏みしています。もし、問題がもぐら叩きのように発生しているなら、社長が何もかも抱え過ぎていて、従来のやり方の限界が来ている状況になっています。
これは次の成長ステージへの地固めをするタイミングであるシグナルです。この時に手を打たないとじり貧になって行く可能性が高くなります。
成長期:組織を定着させる
足踏み期を地固め期と捉え、会社をブラッシュアップすると、会社は前に動き出します。経営戦略を見据えた布陣の組織に権限を委譲してきましたが、ようやく組織が定着し、縦横のコミュニケーションがよくなり、自立して考えられるようになってきます。よちよちながら成長軌道に乗せる第一歩を踏み出していきます。
飛躍期:新たなマーケティング戦略を考える
現行のブラッシュアップされたビジネスモデルでの事業展開が軌道に乗ってきます。既存事業のさらなる展開と、新たな事業を展開するためのマーケティング戦略を考える段階になっています。
日本の中小企業には可能性のある会社が沢山あります。しかし、「足踏み期」に甘んじている会社が多くみられます。何故なら、この時期は経営課題が多岐にわたり、対処療法では次のステージに行けないからです。